採択プロジェクト一覧

調査研究

令和6年度 グローバルサウス諸国への教育システムの海外展開と国内還元に関する調査研究

代表機関 事業名 概要
国立大学法人福井大学 アフリカ・中東・アジア諸国との連携による新たな教師教育国際協働モデルの構築及びEDU-Portニッポン事業の国内還元に関する省察的調査研究【マラウイ、ウガンダ、エジプト、ヨルダン、フィリピン】 世界の教師教育の発展を企図し、21世紀における地域の学校改革と教師の協働実践を支える新たな教師教育国際協働モデルの構築に向け、海外のパートナー機関と協働で多重の専門職学習コミュニティを編みながら、学校拠点の実践研究とそれを支える専門職としての教師の力量形成並びに協働研究体制の高度化に取り組む。また、日本の教育の国際化と質的向上の効果に係る調査研究として、これまでに実施されたEDU-Portニッポンの公募事業(113件)の報告書を分析・検討し、今後に向けた課題や示唆を得る。

令和5年度 予測困難な時代の学びを保障する学習手法の共有と海外展開に関する調査研究

代表機関 事業名 概要
国立大学法人筑波大学 非認知能力の育成に向けた特別活動の国際化と質保証に関する研究~日本型教育先進地エジプトにおけるTokkatsuの効果検証~【エジプト】 本事業は、エジプトの小学校で導入・実施されている特別活動(Tokkatsu)の現地化の実態を調査し、個人と社会のウェルビーイングを支える要素ともいわれる非認知能力(生涯にわたって必要な学びに向かう力)に与える影響を明らかにする。加えて、エジプトの関係者と共同で、質保証を目的とするディプロマ・プログラムを作成することを通じ、国際的通用性と倫理性を備えたグローバル・スタンダードな日本型教育モデルを開発する。
エジプトで実施中のODA事業と相乗効果を発揮するとともに、カイロ日本人学校の協力を得て、人材の重層的ネットワーク強化にも貢献する。また、日本特別活動学会との連携を通じて、調査結果を国内に還元し、日本の教育の国際化につなげるとともに、将来的にグローバルサウスと呼ばれる国々の教育改善にも貢献できる知見の創出を目指す。
学校法人菊武学園名古屋産業大学 気候変動に対応した環境リテラシーの育成・評価~東アジア、東南アジア、南アジアを通じた日本型環境教育の展開~【ネパール、台湾、インドネシア、ベトナム】 本事業は、これまで取り組んできた東アジア(日本、台湾)、東南アジア(インドネシア、ベトナム)における環境リテラシー育成を南アジア(ネパール)に横展開するものである。
具体的には、ネパールの大都市域(ポカラ、カトマンズ)の小・中学校を対象に、学校環境教育の実態やニーズ、児童・生徒の環境意識を調査する。また、身近な地域のCO₂濃度調査に基づく体験的、探究的な環境学習を支援し、生涯を通じて身に付けるべき知識・能力として、気候変動に対応した環境リテラシーを育成・評価する。
ネパールにおける調査結果を日本、台湾、インドネシア、ベトナムの結果と比較、学校間での学びの共有を通じて、地球規模課題に向き合う児童生徒の育成に貢献する。

令和4年度 With/Postコロナにおける日本型教育の海外展開に関する調査研究

代表機関 事業名 概要
国立大学法人福井大学 福井型教育による学びの質的向上 日本・アフリカ域内協働展開事業【マラウイを核に、エチオピア、エジプト、南アフリカ、ウガンダを中心としたアフリカ全域】 本事業は、アフリカ域内における教師の成長を支える、21世紀の学校づくりと教師の学びのための専門職学習コミュニティ・ネットワークを構築することを目的とする。
そのために、マラウイ共和国ナリクレ教員養成大学と協働で、オンラインを併用した授業研究を実施するとともに、マラウイ域内、アフリカ域内及び福井-アフリカ域内においてラウンドテーブルを展開し、持続的な実施体制づくりを行う。さらに、これらの取組を通して子どもの学びの質的向上も目指す。
株式会社公文教育研究会 習慣的数学学習による産業労働者の非認知能力向上とその効果測定【南アフリカ共和国】 本事業は、学校修了後も知識をアップデートすることが前提となっている現代の知識基盤社会での生涯学習において、就労する若者が数学を学ぶ習慣を身に着けることで、数学や論理的思考(認知能力)とともに、規律や自己肯定感、問題解決のために工夫する力(非認知能力)も高めることに繋がるか等、能力の意味や形成過程について検証する。そのために、名古屋大学がアフリカで蓄積した技能評価のノウハウと個人の能力に応じた教材と指導法を組み合わせる。

令和3年度 公衆衛生教育等の海外展開に関する調査研究

代表機関 事業名 概要
特定非営利活動法人 Colorbath ICTを活用した学校保健環境の向上に関する実証調査【マラウイ】 本事業は、ICTを活用してマラウイにおける学校保健環境の実態を明らかにし、その課題解決に向けた活動を行うことにより、汎用的な実証モデルを作ることを目的とする。
マラウイにおける学校保健やICT分野の設備環境、教員の意識や取り組みの実態を分野ごとに整理する。その調査を踏まえ、保健委員や学校組織運営に関する日本型教育の知見を活用して学校保健環境の向上に向けた実証活動を行う。 その際、日本とマラウイの学校同士がICTを活用した交流を通して互いに学び合う機会を作ることで、with/postコロナにおける国際交流活動のモデルとして日本の教育現場の活性化に貢献することを目指す。
株式会社パデコ オンライン特活による公衆衛生・SDGs課題解決教育モデルの開発【エジプト・マレーシア・インドネシア】 本事業は、オンラインでの日本型特別活動が、諸外国の公衆衛生教育やSDGs課題解決学習促進に効果的なことを検証することが目的である。
複数国で健康・衛生等のSDGs関連課題をテーマに話し合う日本型学級会を実施し、学校や家庭生活での手洗い等の生活習慣形成、行動変容を図る。オンラインでこれら学級会の様子を相互に観察し、日本型特別活動を現地文脈に合うようモデル化する。同時にSociety 5.0が求める時空間の制約を超えた、グローバルな特別活動の指導方法を確立する。
国立大学法人 信州大学 SDGsに資する日本型学校保健の課題と発展可能性の検証研究【ラオス・カンボジア・ネパール・バングラデシュ・ニジェール・ガーナ・ケニア】 本事業は、SDGsの実現やCOVID-19対策等の課題に対する日本型の学校保健の貢献の可能性と課題を実証的に検討することを目的とする。
開発途上諸国での日本の学校保健支援やESDの普及状況に関する聞き取り調査を行い、日本型の学校保健の課題と発展可能性を検討する。さらに、日本、ラオスの教員養成校において、SDGsやCOVID-19対策に関する教材開発、教員研修、子ども保健クラブ等を活用した健康診断活動等を行い、その成果と課題を明らかにする。
国立大学法人 香川大学 香川大学衛生教育および学校保健室体制モデルの進展事業【カンボジア】 香川大学は2020年2月にカンボジア政府に保健室担当教員と保健室管理を含む学校保健室体制モデル、オリジナル設計のトイレ・手洗い場を含む衛生教育モデル、カンボジア保健省・教育省認可学校保健テキストに関して技術移転を行った。本事業はこれらのモデルの定着を促進し、学校保健データ管理システムの整備と学校保健教育研究者の育成の行政・教育システムを構築する事業である。
国立大学法人 琉球大学 アジア太平洋島嶼のポストコロナの健康・安全な学校に関する研究【フィリピン・インドネシア・ミクロネシア連邦・マーシャル諸島・パラオ・フィジー・トンガ・グアム(アメリカ)】 本事業は、アジア太平洋島嶼地域各国の新型コロナ感染症収束と収束後における健康安全な学校づくりに対して提言を行うことを目的としている。
沖縄・グアム・フィリピン・インドネシアの保健・教育・経済の分野での新型コロナ感染症の影響と対策における知見をまとめ、それを基に太平洋島嶼国の専門家と討議を行い、島嶼地域のポストコロナの健康な社会・学校づくりに対して提言を行う。特に日本型学校保健の特徴である保健管理・教育等の包括的な学校保健の実施と学校外組織・地域との連携に注目し、学校閉鎖時のICT活用とその副作用への対応について分析を行う。
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