令和3年8月25日(水)、東南アジア分科会/EdTechをオンラインで開催いたしました。
本分科会は、コロナ禍における東南アジアの教育、特にEdTechの最新動向を紹介することで、EdTechを通じた「日本型教育の海外展開」の可能性を模索することを目的に開催しました。
本分科会では、JICA民間連携事業部、カシオ計算機株式会社よりご講演いただきました。また、初めての試みとして海外からゲスト・スピーカーをお迎えし、インドネシア・プラディタ大学学長Richardus Eko Indraji氏にご登壇いただきました。
なお、当日は152名とたくさんの方々にご参加いただきました。あらためてお礼申し上げます。
開催概要
◆ 日時:2021年8月25日(水)15:00~16:55
◆ 場所:オンライン Zoomを使用
◆ 参加費:無料
プログラム
時間 | 内容 | 講師(敬称略) |
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15:00~15:05 | 開会あいさつ | EDU-Portニッポン事務局 |
15:05~15:25 | ベトナム・フィリピン・インドネシアにおけるコロナ禍での教育セクターの動向や課題 -2020年度「全世界教育・社会保障分野におけるCOVID-19を受けた途上国における民間技術活用可能性に係る情報収集・確認調査」結果から- |
独立行政法人国際協力機構 民間連携事業部 参事役 大塚 和哉 |
15:25~15:55 | Making EdTech Work for Indonesia | インドネシア プラディタ大学学長 Prof. Dr. Ir. Richardus Eko Indrajit, M.Sc., MBA., Mphil., MA |
15:55~16:15 | 関数電卓/エミュレーターを通じた海外展開の実践から学ぶこと ータイ・インドネシア・フィリピンでの経験からー |
カシオ計算機株式会社教育BU関数戦略部学販営業企画室学販企画担当室長 星 登 氏 |
16:15~16:35 | 意見交換 | EDU-Portニッポン事務局 |
16:35~16:55 | 事務連絡/アンケート/交流企画 | EDU-Portニッポン事務局 |
チラシ
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講演資料
こちらからダウンロードできます。
2_ベトナム・フィリピン・インドネシアのコロナ禍での教育セクターの動向と課題(JICA)
3_Making EdTech Work for Indonesia(Prof.R.Eko Indrajit)
■ ベトナム、フィリピン、インドネシアにおけるコロナ禍の教育セクターの動向や課題
―2020年度「全世界教育・社会保障分野におけるCOVID-19を受けた途上国における民間技術活用可能性に係る情報収集・確認調査」結果から―
大塚 和哉 <独立行政法人国際協力機構 民間連携事業部 参事役>
ベトナム、フィリピン、インドネシアにおける教育セクターの動向として、コロナ禍により導入が進んだオンライン遠隔教育の現状とその課題(デジタルデバイドによる教育格差、遠隔教育に適した教育方法の不備)、学校再開に向けた課題(学校における感染防止策の難しさ、中途退学リスクの上昇)をご紹介くださいました。また、これらの課題を背景とした新たなニーズについてご説明くださいました。
参加者からは、3か国の具体的な課題や取り組みを知ることができ参考になったとの声が寄せられました。
■ Making Edutech Work for Indonesia
Richardus Eko Indrajit <インドネシアプラディタ大学学長>
インドネシアの教育の概要、及びインドネシアにおけるEdTechの現状についてご講演いただきました。とりわけ、EdTech活用スキルの向上とオンラインでの教授法の習得を目的とした教員研修、遠隔教育に対応し、かつ質の高い教育を提供することを目的とした教育コンテンツや教具の開発等、ご自身が所長を務めておられるPGRIスマートラーニング&キャラクターセンターにおける取組を中心に、コロナ禍以降の動向について、様々な事例を挙げつつ、ご紹介いただきました。インドネシアにおけるEdTech導入の取組をわかりやすくご説明くださったと大変好評でした。
■ 関数電卓/エミュレーターを通じた海外展開の実践から学ぶこと
―タイ・インドネシア・フィリピンでの経験から―
星 登 <カシオ計算機株式会社 教育BU関数戦略部学販営業企画室 学販企画担当室長>
関数電卓を中心とした事業の海外展開について、タイ、インドネシア、フィリピンを事例に、現地の教育関係者との協力関係構築、学力格差や産業人材の育成など相手国の教育課題解決への貢献という事業目標、実践を通して直面した課題や難しさ、そして、そこから得られた学びといった点からご紹介くださいました。
企業による「ビジネス×教育」の海外展開について、企業が留意すべき点も含め、具体的にお話しくださり大変有意義であった、というコメントを参加者の方々からいただきました。
事後アンケートからは、「コロナ禍での東南アジアの教育実態の一端を知ることができ満足している」「公的機関のおおまかな取組は自ら調べやすいが、民間企業の取組(一部略)、インドネシアなどからのお話しが伺えたのも良かった。」「同時通訳も付いていたので大変分かりやすかった。」といった感想が述べられ、好評を頂きました。
EDU-Portニッポンでは、今後もEdTechを通じた日本型教育の海外展開に注目してまいります。