12月5日(月)三菱総合研究所にて、「トピックセミナー(初中等教育)」を開催しました。詳細は以下の通りです。
プログラム
プログラム | 登壇者 |
---|---|
海外展開教育機関の取組紹介 | AIC.NZ.Ltd代表取締役 学校法人AICJ鴎州学園 理事 桑原克己氏 |
埼玉県教育局 県立学校部高校教育指導課 学びの改革担当 主幹兼主任指導主事 小出和重氏 |
|
JICAの基礎教育協力 ~多様なパートナーとの取組事例と更なる連携に向けて~ | 人間開発部 基礎教育グループ 基礎教育第一チーム 主任調査役/課長補佐 徳田由美氏 |
質疑応答、意見交換 | 各登壇者 |
発表資料
■ 開会挨拶
小林 洋介 <文部科学省大臣官房国際課国際戦略企画室長>
文部科学省大臣官房国際課 小林洋介国際戦略企画室長より、本事業の趣旨・背景を踏まえた開会の挨拶がありました。
- 「日本型教育の官民協働プラットフォーム」を立ち上げた経緯についてご説明いただきました。
- 現在、人材育成は政府の重点的な支援分野として位置付けられていることをお話しいただいた上で、最近の官邸外交で打ち出された人材育成策をご紹介いただきました。
- G7倉敷教育大臣会合の成果文書「倉敷宣言」の中で、G7の各教育大臣は教育分野における国際的連携の重要性を再確認しました。この背景のもと、文部科学省では国際的連携を図りながら教育分野の海外展開をより一層推進していこうとしていることをお話しいただきました。
■ 海外展開教育機関の取組紹介
桑原 克己 <AIC.NZ.Ltd代表取締役 学校法人AICJ鴎州学園理事>
「グローバル教育への取り組み」と題して、桑原克己氏より、取組を紹介していただきました。
- 桑原氏には、ニュージーランド・オークランド市に現地教育省認可の高校Auckland International College (AIC)を設立した経験から、海外で教育事業を行うメリットや、実際に事業を行う際のポイントについてお話いただきました。
- 「日本型教育の強み」として、生徒個々の状況に応じて柔軟に指導することの重要性を挙げていただくなど、海外での学校設立・運営をご経験したからこその知見を多数お話しいただきました。
小出 和重 <埼玉県教育局 県立学校部高校教育指導課 学びの改革担当 主幹兼主任指導主事>
遠藤 宏之 <埼玉県教育局 県立学校部高校教育指導課 学びの改革担当 指導主事>
「埼玉版アクティブ・ラーニング型授業による授業改善のための教員研修支援プロジェクト」と題して、埼玉県教育局 小出和重氏、遠藤宏之氏より、取組紹介を行っていただきました。
- 小出氏には、協調学習の授業を通じて継続的な授業改善を図る「埼玉モデル」についてご紹介いただきました。またそのモデルの中で、東京大学 大学発教育支援コンソーシアム推進機構との連携事例をご紹介いただきました。
- 遠藤氏には、上記の埼玉モデルを2017年1月からフィリピン・セブ市に展開する事業についてのご説明をいただきました。海外展開にあたって、フィリピン・日本両国に期待される成果や、現在苦労している点についてお話をいただきました。
■ JICAの基礎教育協力 -多様なパートナーとの取組事例と更なる連携に向けて-
徳田 由美 <独立行政法人国際協力機構人間開発部 基礎教育グループ基礎教育第一チーム 主任調査役/課長補佐>
独立行政法人国際協力機構(以下、JICA)徳田由美氏より、JICAの基礎教育協力の取組みについてご紹介いただきました。
- 世界の初等教育学齢人口の約4割の子どもたちに基礎学力(読み・書き・計算)が身についていない現状を挙げ、この現状を打破するためには「学びのサイクル強化」(カリキュラム・教科書の改善~教員養成・研修を通じた授業改善~学力評価(アセスメント)の改善)が重要であることをご説明いただきました。v
- このような「学びのサイクル」の強化を行う際には、日本の教育産業の持つ知見・経験の活用が重要であり、実際に日本の民間企業がどのように知見・経験を活用しているのかをJICAが協力している事例を基にご提示いただきました。
- また、JICAが日本の教育機関・教育事業者に期待することについても挙げていただきました。
■ 質疑応答、意見交換
- 参加者の皆様から講演者の方々への質問を受け付け、パネルディスカッション形式でご回答いただきました(ファシリテータ:三菱総合研究所)。
- 参加者の皆様が抱えている教育の海外展開を行う際の課題について、克服するためのヒントとなるお話を数多くいただきました。