機関名 | 国立大学法人東京学芸大学附属竹早小学校 |
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取組のタイトル | オンライン授業の同期・非同期を組み合わせた、コロナ罹患者の理解を促す道徳の授業 |
実施地域(国・都市) | 日本(東京都) |
1. 実践までの経緯・準備
(1)休校が明ける前に「コロナの差別」について新型コロナに罹患した当人やご家族が悲しい思いをしている状況(ニュース報道)があり、私たちも子どもたちも同じ立場になりえるという事から「共感」をテーマにして計画した。
(2)同期-非同期-同期 休校でも分散登校等でも対応できるモデルで実施した。
2. 実践の状況
① 同期「日常からテーマへ」(10分程度)
「最近気になるニュース」をテーマに4名程で会話をする時間を5分ほどZoom のブレイクアウトルームで確保した。予想通り、全てのルームで「新型コロナウイルス」についての話題が出された。「新型コロナウイルスについて今回は考えていこう」とテーマ設定を共有した。自分自身が罹患したらどう考えるか?という「心情面」と、友達がもし罹患して完治後に登校してきたら何をしてあげるか?という「行動面」についてGoogle フォームに書き込んでもらった。その後、非同期(宿題)として②を見てから同様に感想を入力する全体の流れを確認して終了した。
② 非同期 NHK「新型コロナウイルス 感染者・家族 遺族の証言」を観て感想を入力する。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/testimony/→フォーム入力2 家庭での活動(非同期)は2日間確保し、①と同様の2つの質問(Googleフォーム)に答える。教員は①と②の変化を読み取っておく。
③ 同期「証言の前後での自分自身の変化を実感する」
みんなで活動をつくっているという意識をもたるため、入力状況を画面共有で見せることにした。次に「行動面」について初発と、記事を読んだ後での変化を比較した。(5 分程度)
次に、テキストマイニングの結果を見合い、ブレイクアウトルームを活用して意見交流をして、当事者への取材を元にして、考えたり、判断ができるようになったりした事に迫っていくようにした。活動前は「遊ぶ」「渡す」「声をかける」「言う」などの直接的な行動を表す言葉が多く、当事者の取材を視聴した活動後には「願う」「思う」「分かる」「感じる」など、他者意識をもった上での間接的な行動を表す言葉を多用する結果となった。(10分程度)
3.子どもたちの感想
目立ったのは、「誤解をなくしたい」という感想であった。正しい情報を得て正しく判断して行動を決めていくという昨年までの学年の活動でも大切にしてきたことを想起し、新たな視点(他者意識)を全体でもてた事が明らかになった。