■ 事業概要
株式会社学研ホールディングス(以下、Gakken)は、「遊びを通じた学び」に代表される日本の幼児教育の特徴を踏まえた幼児向けSTEAMカリキュラムの開発・普及を通じて、ベトナムの幼児教育の質的向上に貢献すべく、新規事業を展開しています。
2021年11月にEDU-Portニッポン応援プロジェクトとして採択されて以後、現地の事業パートナーであるベトナム最大級の幼稚園と教育関連企業キディハブ・エデュケーション・テクノロジー(以下、KH)と活動を進めてきました。以下、その一部をご紹介します。
■ STEAMプログラムの開発
ベトナムの幼稚園向けに提供するGakken STEAM Program(以下、GSP)を開発しています。STEAM教育の導入を推進するベトナムですが、幼児を対象とする体系的かつ良質なプログラムが少ないのが実情です。Gakkenは学習の基盤となる論理的思考力、表現力の獲得に資する科学とプログラミングをテーマとするプログラムを開発し、STEAM教育の普及・導入ニーズに応えていきます。
開発に当たっては、KHの協力を得て、幼稚園園長、教員、保護者等、幅広い層にオンライン又はオフラインでインタビューを行い、ニーズや課題を具体的に確認しました。足元で科学とプログラミングをテーマとするプログラムを開発しながら、一方では、将来的なコンテンツの拡大・充実を意識して、事業の提携先のリサーチも進めています。
■ 指導員向け研修
Gakkenは、幼稚園に単にGSPを提供して終わりではありません。指導員を派遣し、綿密に練られた指導計画に基づいて、どのようにプログラムを進めるのか、「遊びを通して学ぶ」ことを大切にする日本型の教育や指導に見られる特徴は何であるのか等を説明します。園児が楽しく学べるプログラムを提供するためには、指導員に高いスキルが求められます。現在、指導員育成用の、座学と実技を組み合わせた充実した研修を実施しています。
■ 大学・研究機関との連携
ベトナムで効果的に事業を展開していくために、大学、研究機関との連携も進めています。2022年4月に現地出張した際には、大学や研究機関を実際に訪問し、STEAM教育や、幼稚園/保育園教員育成に関する課題や展望について意見交換を行いました。各機関との具体的な連携内容についても協議を進めています。
2022年4月7日 於 ハノイ市 National College for Education 訪問
■ 今後へ向けて
コロナ禍で現地での活動が制限される中、4月の出張はチームメンバーにとっても、実り多いものとなりました。共に事業を進めるKHメンバーとの連日の会議や、幼稚園の訪問を通して、現地の皆さんの期待を強く感じました。今後2022年秋以降に予定している本格的な営業や、広報・ブランディングにおいても、「EDU-Portニッポン」を最大限に活用させていただきながら、各種イベントを実施していきます。
*GakkenはKHと、2021年11月に業務提携に関する基本合意書(以下、MOU)を締結、2022年4月には資本提携契約を締結しています。
2021年11月25日 於 東京
ベトナムチン首相参加の投資カンファレンスでのMOU交換式
(前列左:KH会長 Tang氏、前列右:Gakken取締役 百田)
2022年4月8日 於 ハノイ市 資本提携契約調印式にて
(前列左:Gakken取締役 百田、前列右 KH CEO Tung氏)